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1250話

杨桃の裁縫の腕前は中々のもので、古びたズボンの裾に蝶の形の模様を縫い付けていた。まるで継ぎ当てとは思えないほど自然な仕上がりだった。

彼女は葉天明の前に立ち、可愛らしい顔に少し照れた表情を浮かべていた。

「天明、こんな格好でもあなたと出かけても、恥ずかしくないかしら?」杨桃の瞳には期待の色が浮かんでいた。

「杨桃姉さんは、どんな服を着ても綺麗だよ。ずっと見惚れてたくらいさ」葉天明はにこにこと答えた。

「もう、口だけは達者ね!」

杨桃は心の中で甘い喜びを感じながら、親しげに葉天明の腕に手を添え、二人は家を出た。

玄関を出たとたん、杨桃は何かに気づいたように、わざと葉天明との距離を取った。

朝のこ...