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1197話

「珍児に覗き見されたら、俺の立派なイメージも台無しだ」

「いや、違うだろ?昼間から水着姿なんだから、覗くも何もないじゃないか」

そう気づいた葉天明は、急に勇気が湧いてきて、軽く咳払いをすると、山を登っていった。

少し慌てた様子の珍児は体を丸め、いつでも服を着られるよう準備していたが、そのとき葉天明が現れた。

珍児の可愛らしい顔に一瞬喜色が走る。「葉先生、あら、どうしてここに?温泉に入りに来たの?」

葉天明は珍児の愛らしい姿に一瞥をくれると、笑いながら言った。「ああ、物音がしたから来てみたら、珍児だったんだな。今は午前中だろう?村の決まりでは、午前中は男性が温泉に入る時間で、午後になってから...