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1179話

困龍村に戻ったときはすでに夕刻が近づいており、二慶子はすべてのザリガニの稚エビを養殖池に放し終えていた。

張洪剛は本題を疎かにする余裕などなく、温度計を取り出して各水槽の水温を測定した。

「葉村長、すべて正常です。誰かが毒を入れない限り、私たちのザリガニは必ず儲かると断言できます!」張洪剛は自信を持って言い切った。

「監視カメラは全部で二十三台、養殖池に死角はなく、周囲には電気柵も拡張してある。他人が毒を入れようとしても、天に登るより難しいだろう」葉天明は目を細めた。

「用心に越したことはない。それでも二十四時間体制で見回りをさせた方がいい。悪意を持つ者に隙を与えてはならない。私のようにならな...