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1158話

「巻き毛の女性は笑みを浮かべながら彼を見つめていた。

葉天明はその視線に背筋がゾクゾクとし、湯飲みを持ち上げて香りを嗅いだ。茶に詳しくはなかったが、その濃厚な香りから良質なお茶だと感じ取れた。茶液は澄み切り、芳醇な香りが心身をリフレッシュさせる。

一口飲むと、豊かな茶の風味が口内に広がった。葉天明は心の中でつぶやいた。さすがに良いお茶だ。梁栋おじさんはこの数年、相当色々な場所を訪れたようだ。これは浙東地方の特産に違いない。

「美味しいでしょう?私はお茶は好きじゃなかったけど、うちの男が好きだから、いつの間にか私も好きになっちゃった。外国人が飲むコーヒーみたいなもので、目も覚めるのよ」巻き毛の女...