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994話

この二つのどちらであろうと、楚飞はやや失望していた……やっと秘書ができたと思ったら、堕落した女か、それとも野心に満ちた人間か。どちらにしても気分のいいものではない。

南宫月は当然、楚飞が何を考えているかなど知るはずもなく、楚飞のその表情を見ていっそう焦りを感じた。もはや自分に選択の余地はないと悟り、楚飞が自分のもたもたした態度にいらだっているのだと思い込んでいた……結局のところ、楚飞の側には自分より容姿も体つきも優れた项梓晴がいるし、しかも彼女まで企業管理の専門家だというではないか。このことが南宫月に大きな危機感を抱かせた!これまで彼女が払ってきた努力を、最後の最後で無駄にするわけにはいかな...