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91話

やはりカラオケに来たなら、思いっきり楽しむために何か食べたり飲んだりするものを注文するのが当然でしょう。そうでなければ、歌うだけって何なんでしょうね?

もちろん、時には「一銭も出し惜しむ」ようなお客さんもいるものです。そんな時、カラオケ店のスタッフはしつこく「お客様、何かご注文はいかがですか?」と「お知らせ」してくるものです。わかっているお客さんなら、たくさん消費してくれるので、スタッフ側も気を利かせてくれます。もう邪魔をしないどころか、時にはカラオケルームのガラス扉に隠れている仕切り板を自ら引き出してくれたりして、中で好きなように楽しめるようにしてくれます。

しかし、わかっていないお客さ...