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410話

「さあ、どうぞ、あなたは王女様だから、先にどうぞ!」

そしてメイサ王女は遠慮などせず、楚飛の言葉が終わるや否や直接攻撃を仕掛けてきた。さすが幼い頃からテコンドーを極めてきた達人だ。彼女の腰の黒帯も間違いなく本物だろう。一般人なら彼女の相手など到底務まらないだろうが、彼女の目の前にいるのは楚飛だ。姜佩沛と冷盈が傍で見ているということもあり、さらにメイサ王女が外国人であることから、国の誇りのためにも、また男としてのプライドのためにも、楚飛は自分が負けることなど許さないだろう。

だから……

楚飛は身体を軽く一歩後ろに引き、右手でメイサの足を掴んでそのまま引っ張った。途端に身長176センチの王女...