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2835話

この500年の間に、幼かった文明は羽ばたくほどに成長し、かつての宇宙への畏敬の念は征服欲に取って代わられた。惑星間の外交や通信は日増しに頻繁になり、元々ほぼ同じスタートラインに立っていた文明にも次第に強弱の差が生まれた。宇宙開発が進むにつれ、強大な勢力は自然と対外拡張の必要性を感じるようになった。しかし、ボトゥシ人の「自由」という理念は、大きな野心を持つすべての種族の心に重くのしかかっていた。そうして異議と不満が膨らみ始め、成長した子どもたちは独立を望むようになった。彼らはボトゥシ人には自分たちの理念を銀河全体に押し付ける権利などないと考えたのだ。

そして、ボトゥシ人の長距離ジャンプ技術につ...