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2720話

ヴァージニアは本能的に危険を察知し、祖母のサンドラ院長をはじめとする上級魔法使いたちに助けを求めようとした。しかし、モニカとの契約のせいで、彼女は誰にもその事実を明かすことができなかった。モニカの名前すら口にできず、当然ながら彼女の暗示や合図も誰にも伝わらなかった。周りの人々は彼女が何を考えているのか理解できず、彼女の身に恐ろしい存在が取り憑いていることなど誰も想像すらしていなかった。

それだけでも十分だというのに、最近モニカは魔法使いの宿舎の地下に、いつの間にかこんな奇妙な空間を作り上げ、さらにこれほど複雑な魔法陣まで描いていた。そして、ヴァージニアに毎日ここで修練するよう命じていたのだ…...