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2697話

だが実際のところ、守護結界を維持していたのはたった十三人だけだった。

他の四人の英雄は地竜アンタレスの注意を引く囮となったため、彼らの末路は最も悲惨なものとなった。不死の肉体を与えられていたにもかかわらず、最終的に地竜アンタレスに焼かれ灰となり、その上、地竜の呪いによってセリーンの死の世界へ行くことも叶わず、ただの亡霊として天地の間をさまよう運命を背負うこととなった。しかし、伝えられるところによれば、彼らはそれぞれ転生して人として生まれ変わる方法を見つけたという。ただし、転生後は自分が何者であったかも、前世のことも一切忘れてしまい、その肉体が死を迎えてはじめて全てを思い出し、再び亡霊となるの...