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2484話

軍隊というものは常に身内を庇うものだ。たとえ自分たち側に非があっても、何か起これば軍隊は必ず自分たち側の「道理」を通そうとする。だがこの度の結末はまさにその逆だった。少しでも頭の回る者なら誰でも察しがついた——人を殴った東方依依の背後には、並ではない後ろ盾と勢力があるのだと。しかもそれは上層部さえも恐れを抱くほどの強大さだ。そんな状況で、誰が彼女に関わろうとするだろうか?

さらに、もう一人の謎めいた存在、楚飛がいる。

だが楚飛はこの件に巻き込まれただけの無実の人間だった。もしあの教官が殷佳怡と柳青に向かって投げつけてこなかったら、楚飛はその男が死のうが生きようが、誰かに当たろうが全く気にも...