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2203話

1階の接骨院内には、広い屋外テラスへと通じるもう一つの扉があり、そのテラスには様々な形の獅子頭や亀の頭が置かれていた。

今残っている武術道場のほとんどはこのような形態だ。昼間は接骨の商売をし、夜になると屋上で生徒たちに武術を教え、春節や天后誕の時には龍や獅子の舞いの出し物をして小遣い稼ぎをする……仕方ないことだ。今どき武術を学びたいと思う若者はごく僅かで、真剣に武術を学ぼうとする者はさらに稀だった。

だからこそ、若い楚飛と路霊が入ってきたのを見た瞬間、李起義師範はすぐに立ち上がった。「いらっしゃいませ。お二人は治療ですか、それとも……」

「李起義か?」楚飛が口を開く前に、路霊がすでに前に踏...