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2129話

当時、楚飞の傍らに立っていたクリストー王女は完全に石化してしまった。彼女は夏琳ではなく、楚飞とミランダの間の醜い関係を目の当たりにしたこともなかった。王女殿下の認識では、聖女ミランダは確かに鬱陶しい「花瓶」ではあるものの、低くない地位と権力を持っていた!彼女は偽善的な人物かもしれないが、少なくとも表向きは清らかで神聖な存在だった……。クリストーはかつてミランダを羨ましく思ったこともあった。聖女であるミランダは絶対に男性からの嫌がらせを受けることはなく、将来見知らぬ男性との結婚を強いられることもないだろう……。それだけでも王家の娘が羨むに値することだった。

しかし今日、その認識は完全に覆された...