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2031話

「言うならば、今回の怪我が重傷でなければ、この傭兵たちが捕らえるどころか、見かけることすら叶わず、唯一の選択肢は逃げることだっただろう……」

しかし、光明虎王であるがゆえに、喜びに満ちた傭兵団が霧の森から出てきた後で気づいたのは、この獲物が意外にも売りさばきにくいということだった。光明虎王は常に光明教会の御用魔獣であったため、一般人の中で誰が光明教会に目をつけられるリスクを冒してまでそれを買おうとするだろうか?最悪の場合、金も命も失うことになりかねない。もちろん、光明教会を無視できる者たちもいないわけではないが、そのような人物が一介の光明虎王程度に目をくれるだろうか。結局、光と闇の双子を除け...