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1732話

「私は最初から最後まで、あなたに手も足も出なかったわ……」初夏はむしろ気にする様子もなく軽く笑った。「どうして私の勝ちなんて言えるの?せいぜい引き分けでしょ。それに今のはすごく気持ちよかった。これからもっと一緒に練習しましょうよ?」

「私も思いっきり打ち合えて、今は全身がすっきりしてるわ!」東方柔はすぐに歩み寄って、自ら初夏の腕に手を通した。「じゃあ、私たち友達になれた?」

「もちろん!」

「南宮姉さん、さっきはありがとう……」

「いいえ、どういたしまして。私たちはただちょっと手を貸しただけよ」援助の手を差し伸べた二人の少女は、一人は路霊、もう一人は南宮星と言った。実は昨夜、楚飛はすで...