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1682話

空間と時間を停止させるには莫大なエネルギーが必要だ。楚飛が今まで蓄えてきた膨大なエネルギーをもってしても、数分間も気軽に停止させるなど到底不可能なことだった。現時点では精々数十秒が限界だ。だが、数十秒あれば十分だった。楚飛は両手を古涵姉弟の宇宙船に当て、そのまま練妖壺の収納機能を発動した……

練妖壺の収納機能は実に単純だ。死物、つまり生命体でないものなら、どれほど巨大で、重量や質量、強度がどれほどであろうと、練妖壺は躊躇なく飲み込む。しかし生命体となると判定が必要となり、失敗する可能性も存在する。生命体には自我があり、全ての生命体が収納されることを望むわけではないからだ。そのため、この機能の...