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1069話

幸いにもまだ午前十時に過ぎず、体育館の頭上には晴れ渡った空が広がっていた……かなりの人がそう思ったその瞬間、突如として体育館全体が真っ暗闇に包まれた。まさに手を伸ばしても指が見えないほどの暗さで、この突然の闇に観客たちは動揺の声を上げ始めた。そのとき、体育館の中央に青い光の点が現れ、わずか一秒もしないうちにそれは天高く昇り、あっという間に巨大で眩い……青蓮の花へと開花した!

もちろん本物の青蓮ではない。それは青い光イオンで構成された巨大な花であった。しかしその姿は実に精巧で、その美しさは徐々に会場全体を覆いつくしていった。観客席にいる人々さえも、花びらを形作る光の粒子が自分たちの周りをゆっく...