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260話

沈知辞は彼に話すことを許さなかったが、自分自身も命令以外は林隽にあまり構わなかった。

林隽は何をすればいいか分からず、ただ沈知辞の後をはいずり回っていた。沈知辞がどこへ行こうと、彼もそこへはいずり寄った。

沈知辞が雑事を片付け終えてソファに座ると、林隽は急いで彼の元へ行き、沈知辞の脚の横に跪いて、物欲しげな目で見つめた。

「なぜ薬を塗らなかった?」沈知辞が突然尋ねた。

林隽は呆然と沈知辞を見つめ、どう答えていいか分からなかった。

「話せ」沈知辞が言った。「昨日渡した薬はどうした?なぜ塗らなかった?言っておくが、塗ろうと塗るまいと、今日受けるべき罰は変わらないぞ。逃げられない」

「塗り...