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253話

「普段食事をするとき、たとえ床で食べる場合でも、沈知辞は彼のために一人前をきちんと取り分けていた。

林隽はしばらく呆然としていたが、結局うなずいて声を出した。彼は沈知辞の食べ残しを食べることに抵抗はなかったが、ただその意味がわからなかっただけだ。

「お椀は床に置いて」

沈知辞はそう言うと、残りのおかずとスープを自分のまだ半分以上残っている茶碗に全部注ぎ入れ、それからその一杯を例の器に注いだ。

林隽はそれを見て、急いで近寄って舐め始めた。彼は食べ残しかどうかなど気にしていなかった。沈知辞の足元で食事ができることが嬉しく、それに以前は自分で食べるときにも何もかもごちゃ混ぜにして食べることもあったし...