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117話

「それなら、この部門のビジネスを拡大したいと思っています。本格的に発展させるつもりなら、例外として、この中からもう一人副管理者を選びたい」

副管理者に決断力があれば、新人に責任を押し付けるようなことも基本的に減るだろう。

「なかなか度胸があるな」林俊は彼を見つめた。「もう少し冷静に、別の言い方をしていれば、適任だと思ったところだが」

林俊の態度は穏やかで落ち着いていた。相手は自分の非を悟ったのか、謝罪した。「申し訳ありません、林部長」

林俊はもはや彼に構わず、直接言い放った。「沈知辞、君が副管理者だ」

最初から最後まで一言も発していなかった沈知辞は、明らかに驚いた様子で、思わず自分を指さして戸...