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131話

まだ熟睡している玲姉さんを見つめながら、私は黙ってソファに腰を下ろした。

今は浩浩の居場所を突き止める手立てがなく、ただ待つしかない。

そんなわけで、私は午後ずっと病室で過ごしていた。

夕方になって、張兄が食事を持ってきてくれた。

今日の彼の様子は良さそうだ。普段の張兄はエネルギッシュではあるものの、眉間にはいつも晴れない戸惑いと荒々しさが漂っている。

「さあ、食事だ!特別に持ってきたんだ。病院食なんかじゃ比べものにならないぞ!」

玲姉さんは食事そっちのけで、驚いたような表情で彼を見つめ、言った。「今日の調子、いいみたいね?」

「もちろんさ、うちの暁芳のおかげだよ」

張兄は大笑いしながら私の肩...