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956話

午前の仕事を終えると、私は診療所を出て、近くの駅へと向かった。

人の手を借りて、県都行きのバスに乗り込んだ。

県都に行くことはめったになく、盲目になってからは一度も行ったことがなかったので、県都の印象はまだ子供の頃のままだった。

県都に着いてみると、変化の大きさに驚かされた!

道路は広くなり、建物は増え、車や人で溢れかえっていた。

県都がこれほど繁栄しているのを見て、大都市はさぞかしすごいだろうなと思った。義姉さんの話では、そこには楽しい場所がたくさんあるらしい。

残念ながら、あと一年待たなければならないのだが!

もう正午になっていたので、私は麺屋を見つけて一杯のラーメンを食べた。

その後、県...