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871話

「でも、学校は部外者の立ち入りを禁止しているし、その時は私も忙しくて持ってこられなかったから、今になって届けに来たんだ!」

そう言いながら、下から魔法瓶を取り出した。

私はその魔法瓶を見つめ、感動して言った。「あの娘が作ってくれたのか!」

陸さんはうなずいて言った。「ああ、その通り。確かにあの娘が作ってくれたんだ。見ての通り、あの娘は君にとても感謝しているよ。弟分よ、君の目は確かだな。こんな素晴らしい女の子を見つけるなんて。俺はどうしてこういう出会いがないんだろうな!」

陸さんの感嘆の言葉を聞いて、私は思わず笑みを浮かべた。陸さんが本気で嘆いているわけではないことは分かっていたが、心の...