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300話

陸老は、エレベーターを出たばかりのところで、入口に立っていた二人の警備員にすぐさま行く手を阻まれた。

「お客様、予約はありますか?」と警備員が尋ねた。

「ないよ!」と陸老は答えた。

「申し訳ありませんが、予約なしではお通しできません」と警備員は言った。

「言っておくが、私は張思浩に会いに来たんだ。急用があるんだ。もし遅れたら、お前たちには責任が取れないぞ!」と陸老は言い返した。

「すみません、私たちも規則に従って仕事をしているだけです。予約を取ってからまたお越しください」と警備員は答えた。

言い終わると、警備員は陸老を抱え上げてエレベーターへ送ろうとした。エレベーターのドアはすでに...