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266話

老陆は二度ほど見やって、これではだめだな、やはり食べ終わってから聞いた方がよさそうだ。

老陆は目の前の山盛りの料理が、男によって全て平らげられていく様子を見て、あまりの恐ろしさに呆然とした。

まさか、この男がこれほど大食いだとは。まるで何年も食事をしていなかったかのようだ。名門大学を卒業した秀才も、こうして見ると食べ方一つ満足にできていない。

老陆はワイングラスを手に、ゆっくりとその味わいを楽しんでいたが、男の方はグラスに注いでは一気に飲み干し、あっという間にボトル一本を空けてしまった。老陆は少し心が痛んだ。このワインは決して安くはなかったのだ。

ほどなくステーキが運ばれてきた。ウェイ...