奪い取る愛

18話

「でも、偶然目についた男のために、ここまでするなんて、価値がないわ」

「葉三、彼を行かせたらどう？あなたの姓だけでも、何でも手に入るでしょう？この気乗りしない男を、手に入れてベッドに連れ込んでも大騒ぎになるだけよ。面倒なだけじゃない」

葉三は人を食い尽くしそうな眼差しで陸儼を見つめ、寧遠の言葉を聞き終えると、確信に満ちた笑みを浮かべた。その時既に、陸儼への強い独占欲を含んだ断固とした声で言った。「いや、俺は彼が欲しい」

まだ何か言おうとする寧遠の言葉を手で遮り、気を失っている男を腰に手を回して抱き上げた。気を失った陸儼の、何か不屈の気概を漂わせる濃い眉が強く寄せられているのを見て、彼は口元をき...