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670話

陽気な音楽が鳴り響き、司会者も既に準備完了していた。

「それでは、本日の主役であります新郎新婦の入場をお迎えください」司会者がマイクを手に声を張り上げた。

会場から盛大な拍手が沸き起こった。

劉名揚と裴佳媛が外の赤いカーペットの上を、腕を組みながらゆっくりとホテルの中へと歩いてきた。

劉大偉とその仲間たちは花吹雪を持ち、二人に向かって盛んに吹きかけ、数人の仲間が鳩を放つと、鳩たちはバサバサと羽ばたいて空高く舞い上がった。

軍楽隊の少年少女たちも、クライマックスの瞬間だと知り、太鼓を破れんばかりに打ち鳴らしていた。

劉名揚は裴佳媛の手を取り、幸せに満ちた表情で赤いカーペットを降り、ホテルの中へと...