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425話

「裴佳媛がまだ何か言おうとしたところで、劉名揚に制された。劉名揚は中年男性を見つめながら、笑みを浮かべて尋ねた。

「兄さん、このマンション、いくらで買ったんですか?」

「百五十万です」中年男性は劉名揚を見て、困惑した表情を浮かべた。

「百六十万で、もう一度私たちに売ってくれませんか」劉名揚は堂々と言い放った。

中年男性はまだ首を振る。「無理ですよ、子供の新居にするつもりなんで」

「百七十万で」

「子供の新居にするつもりなんです」

「二百万で」

「成立です」

中年男性は眉を開き、目を輝かせて頷いた。

彼のような給与所得者にとって、五十万というのは何年もの努力に値する金額だった。

傍らの裴佳媛は、...