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1623話

「いや、違うよ」

刘名扬は首を振り、事の顛末を程萌萌に一通り話してから、最後にこう言った。

「不思議でしょうがないんだ。蚊が飛んでも影くらい残るのに、こんな大きな人間がどうして跡形もなく消えるんだ?どこかおかしいところがあるはずだ」

「もういいじゃない、名扬。心配しないで。あなたは軽傷で済んだんだし、この件はもう過去のことにしましょうよ」

程萌萌は眉間にしわを寄せる刘名扬を見つめ、心配そうに言った。

刘名扬は首を振った。

「萌萌、俺がケガしたのは大したことじゃない。問題はその人物だ。必ず捕まえなきゃならない。でなければ、いつまた俺たちに更に酷いことをしてくるか分からないんだ!」

程萌萌は...