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996話

「何も持ってこなかったの?急いで来たの?」

この子はいつも心配をかけないタイプなのに、今日はどうしたんだろう?

何か違和感を覚えて、スーツケースを閉じ、バスルームのドアを開けて中に入った。

湯気に包まれたバスルームで、慕容嫣然は浴槽に横たわり、小さな頭を傾げて何かを考えているようだった。濡れた髪は全て彼女の肩に張り付いていた。

温かい湯が胸元まで達し、血を沸き立たせるような体が私の目の前にぼんやりと浮かび上がっていた。白い肌、高く柔らかな膨らみ、そして赤い小さな突起、平らな腹部、さらにはあの黒く神秘的な森、そして震える花びらに覆われた魅惑の場所!

私の視線は一瞬でそこに引き寄せられた!

「嫣然...