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979話

昨日の夜、ふと思い出したことがある。

「お兄ちゃん、どうしてそんなことを聞くの?」

小さな娘は自ら服を脱ぎ、裸のままで私の後ろについてきて、浴室に駆け込み、ドアをロックすると、後ろから私の腰に抱きついた!

「ん?」

あの小さくて柔らかいものが私に触れた瞬間、体が硬直した。全ての神経が張り詰め、彼女の体の温もりだけを感じ、何も考えられなくなった。さっき彼女に言おうとしていた質問さえ、すっかり頭から飛んでしまった。

「どうしてそんなこと聞くの?私を捨てようとしてるの?一人で遠くへ行こうとしてるの?昨日、誰かが言ってたの。私が分をわきまえずに、お兄ちゃんを独り占めしようとしてるって。お兄ち...