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974話

「それに、彼の縄張りは、すべて国内に集中しているんだ!」

「彼が趙さんと組みたいだって!???」

王有権はさすが頭の切れる男だ。一言で核心を突いてくる。私が趙さんの家から戻ってきたばかりで、この情報を持ち帰ったこと、しかもジョンに関することだと話すと、彼はすぐに私の意図を理解した。

「そうじゃなければ、彼がはるばるここまで来たのは、国内の衛士から逃げるためだとでも思ったのか?馬鹿なことを言うな。あの衛士たちが、ジョンの目に入るとでも?」

もし彼がそんなに簡単に倒せる相手なら、国内にいた時点で私の手にかかって死んでいただろう。今頃こんな問題は起きていないはずだ。

まあいい、彼の存在には...