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794話

「金が足りないって?大丈夫だ。君が口さえ開けば、いくらでも出す。公務員の仕事が気に入らないなら、私と一緒に働くのもいい。全員来るなら、全員歓迎する。君たちが望むならな」

ジョンはさすが戦場を幾度も潜り抜けた男だ。こういった場面でも慌てる様子もなく、相変わらず冷淡な態度を崩さない。我々の挑発も、我々がもたらす危険も、まるで胸に確信でもあるかのように、少しも心配している様子がない。

私の胸が締め付けられた。彼と局長はこれほど親しい間柄だったのか。一緒に食事ができるほど、テーブルに五百万をポンと投げ出せるほどの仲だ。もし彼が局長に一本電話をかければ——

局長が全ての警備力を引き連れてきたら、我...