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763話

「夜になっても彼女はまだいるの」

「今回はどうして、こんなに長く留まっていられるの?」

以前は婉児さんが向き合いたくないことがあるときだけ彼女が現れて、そのことが終わると静かに消えていったはずだ。

「彼女は出てきたくないのよ」

婉児さんは両手で冷えたビールを持ち、十一月の気候の中、こんなものが本当に気持ちよすぎるほど爽快だ。天気は徐々に涼しくなってきている。

隊長のほうでは、すでにジョンについて少し情報を調べ上げた。初歩的な段階だが、このジョンは私たちが探しているジョンでないにしても、絶対に麻薬と関係があることが確定できる。

そして王老二については、すでに確認済みで、間違いなくあの王老二だ。

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