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618話

時計を見ると、もう正午の十二時だった。あともう少しで昼食の時間だ。全く参ったな、どうして一眠りしたら今になってしまったんだ。程雪莉もまた、目覚める気配すらない。

どうやら昨夜、激しく過ごし過ぎたようだ。

「会社が破産したら、お前は実家に帰って家業を継ぐことになるぞ!」

俺は冷たくそう一言残すと、電話を切った。そっと程雪莉を俺の体から下ろし、ベッドに静かに寝かせた。彼女を起こさないよう動作に気をつけ、ゆっくり休ませてやろうとした。

だが、俺のモノが彼女の体から抜け落ちた瞬間、彼女はそれを感じたようだ。突然の空虚感に苦しそうに小さく唸り、目を開けた。

「起きたか?お腹すいてないか、何か食...