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570話

「さようなら」

「うん」

電話を切ると、ちょうど会社に着いたところだった。俺は劉俊杰と張杰を呼び寄せ、明日の午後五時に省都へ行くことを伝えた。

「来週行くって言ってなかったか?」

本来なら趙小虎が何をたくらんでいるのか様子を見るつもりだった。そうすれば省都に行っても、あまり警戒されずに済むはずだった。だが、今回学校側からこんな絶好の機会が提供されたのだから、予定を早めても特に問題はない。

「趙小虎のことはお前たちに任せる。奴がどこにいるか突き止めて、可能なら押さえておけ。できるだけ大きな騒ぎにしてくれ。趙家がこんな人間のクズを守るためにどこまでやれるか、見てみたい」

趙小虎は今や俺の心と頭に突...