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43話

「施如玉が一緒じゃなかったら、あいつ絶対に一人で駆けつけたはずだ。俺が趙小虎たちを倒せなかったら、あいつはサンドバッグにされるだけじゃないか」

どうしてこんなに頭の悪い奴がいるんだ?

「俺はお前の友達だろ!」

劉俊傑は俺が酒を飲むのを見て、顔の笑みがさらに深くなった。彼も一気に飲み干した。「お前を助けに行かないなんて、友達失格だぜ」

彼はそう言い切った。一切の迷いもなく、まるで豪気溢れる言葉だった。

胸の奥が熱くなった。今まで、今までこんな風に接してくれた人は誰もいなかった。この場所で、友達なんていなかったし、最初からこうして俺を守ろうとしてくれる人もいなかった。

彼が初めてだ。

目を瞬かせ、...