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425話

「ホントに気遣いのできるルームメイトだよね」

私は軽く笑った。

あの女はとっくに目を覚ましていて、起きて、机に座り、冷たい視線を私に向けていた。私はごく自然にベッドから起き上がり、何気なく髪をかき上げながら尋ねた。

「お腹すいてる?」

朝は彼女を捕まえるのに必死で、食事どころじゃなかった。そして昼間は丸一日眠っていた。つまり、昨夜のことは私にとっても「かなりエネルギーを消費する出来事」だったということだ。

「すいてる」

彼女は頷くと、上着を掴んで食事に出かける準備を始めた。私は彼女の後ろについて、堂々と彼女の寮を出た。廊下にいた女子学生たちは私たちを見て、口を押さえて悲鳴を上げていた。

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