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298話

私は彼女を抱きしめながら、唇の端を何度も食み、何度も舐め続けた。両手で力一杯抱きしめ、彼女を自分の体に溶け込ませてしまいたかった。そうすれば、もう二度と白武成というろくでなしのために、私の目の前でこんなに悲しむことはないだろう。

「んっ」白おばさんは頭を後ろに傾けながら、私に抱かれてデッキチェアから起き上がった。少し窮屈な姿勢だったのか、小さく唸ったが、私の手も口も少しも緩めなかった。

力を入れて、彼女をデッキチェアから抱き上げた。庭の中だったので、やりすぎることはせず、数分間キスをした後、顔に少し血色が戻った白おばさんを見つめながら、別荘のリビングへ向かった。

「白おばさん、部屋まで送...