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285話

程雪莉を見送った後、私はまた病院に戻った。病院の入り口で白武成の姿を見かけた。

「よくも恥知らずの男が、まだ顔を出す気になったな!」

彼はいったい人間なのだろうか。白叔母さんが彼のために意識不明になっているというのに、彼はのうのうと白叔母さんの病室の外に立ち、いつも持ち歩いているビタミンEをクチャクチャと噛んでいた。

「来たのは、君と取引をするためだ」

彼は私を見るなり、まるで物乞いでも見るかのように眉をひそめ、不快そうな表情を浮かべた。だが、すぐに立ち去ろうとする衝動を抑え、淡々と口を開いた。

儒雅な気品が、否応なく滲み出ている。

他人がいる時の彼は、いつも人間らしい振る舞いをし...