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207話

「このベッド、なかなかいいな。見たところ、どんな悪戯をしても『ギシギシ』という音は出さなさそうだ」

施如玉は私が彼女の質問に答えていると思ったのか、小さな口を手で隠しながら嬉しそうに笑った。「素心斎のケーキを食べてみない?すごく美味しいのよ」

彼女がケーキを一緒に食べようと誘ってきたので、私はゆったりとした気分で近づき、彼女の小さな手を掴んで、その手にあったケーキをひと口で口に含んだ。スプーンを噛んだまま、離さない。

「あなた、離して!」

おそらく私の行動があまりにも下品だったのだろう。施如玉は顔を赤らめ、私の目を見ることができず、少し焦った様子で言った。

離すものか。せっかく施如玉...