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179話

「狂ってるの?ここのVIPルームなんて一部屋数万円もするのよ。あなた学生でしょ?そんなお金あるわけないじゃない」程雪莉は慌てて私の腕を引き、耳元で小声で囁いた。

この会所は、この都市で最高級の会員制クラブだった。

「笑わせるな。こんな場所、俺様が飽きるほど通ってるところだ。金がないわけねぇだろ」

わざと野暮ったい言い方で返した。程雪莉の声が小さすぎたせいで、空姐たちには聞こえていなかった。彼女たちは従業員がカードを通した後の私の醜態を待ち構えるように、面白そうに見つめていた。

「ねぇ、あたしのこと『ご先祖様』って呼んでくれたら、この支払いは免除してあげるわよ。どう?」

この見下した目...