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1307話

「お兄ちゃん、お兄ちゃん助けて!誰かが私を殴ろうとしてるの!」

振り向くと、なんと張清源だった。彼も私を見て一瞬驚いたようだが、すぐに私の方へ歩み寄ってきた。

「恩人、どうして学校に来られたんですか?」

彼は地面に倒れている張大宇など見向きもせず、真っ直ぐ私のところへ来て、軽く抱擁してきた。

「妹を見に来たんだ。お前もまだ学校にいるのか、まだ卒業してないのか?」

私は張清源がこの学校にいることも、趙程啓もここにいることも知っていた。でも時間がなくて来なかったし、面倒も省けた。張大宇が私を怒らせなければ、本当に黛黛をここに送り届けてすぐ帰るつもりだった。

「妹?黛黛のことですか?」

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