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1273話

「この畜生が!」

老人は手近にあった卓上のクリスタル灰皿を掴むと、趙程啓の頭目掛けて投げつけた!

「いてっ!」趙程啓は老人がまったく前触れもなくこんな仕打ちをするとは思いもよらず、頭が一瞬ぼうっとして、避ける暇もなく灰皿が見事に命中した!豚の屠殺のような悲鳴がオフィスに響き渡ると、趙程遠が歩み寄り、老人の袖をそっと引っ張った。

「お爺さん、ここは基地ですよ。何かあるなら、帰ってからにしましょう。王昊さんに話があるんじゃなかったですか。この件は過ぎたことですから、水に流しましょうよ。王昊さんもきっと大人の対応で、弟のことを気にしたりしないはずです。そうでしょう?」

彼女は仲裁役として飛び出してき...