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341話

その後、足音が雪を踏みしめながら近づいてきた。そして楚凌の冷たい声がその足音の主に断続的に感謝の言葉を告げる。「ありがとう」

「ほんの手助けだよ」彼に返ってきたのは、彼よりさらに冷淡な声だった。なんと錦だ!

謝雲の目がもう一度僅かに細められ、録音ペンを握る指が少し強く握りしめられた。

さらさらと風が吹く中、錦の声が続いた。「あなたが彼を殺すときあれほど容赦なかったから、本当に彼に対して少しの感情もないのかと思ったわ」

冷たい風の中、楚凌は軽蔑的にふんっと鼻を鳴らしただけで、何も言わなかった。ただ、今は声だけで感情を判断するしかない謝雲には、彼の軽蔑が錦の言葉に向けられたものなのか、それ...