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281話

「そうすれば、彼の失態に対する罰として十分だし、彼の命も救える」

「戻るだって?」謝雲は語尾を微かに上げ、意味深な口調でその二文字を繰り返した。笑みのようで笑みでない表情で楚凌を見つめながら「彼が戻れば、その後の生死は私の裁量を超えることになる、分かっているのか?」

楚凌は頷いた。「分かっています。彼が訓練キャンプに戻れば、生死の決定権は総教官にあります」

謝雲は首を傾げ、ゆっくりとした口調で、探るような面白がった様子で言った。「理解しているならいい。それでも彼を戻すことを望むのか?」

「はい」楚凌は確信を持って答えた。注意深く彼の表情を見ると、謝雲は楚凌の顔に懇願の色さえ見出した。

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