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268話

銃弾が金属に当たって鳴り響く澄んだ音と共に、壊れた鍵穴から立ち上る青い煙が見えた……

扉を開けると、長年日の光を浴びることなく暗闇に包まれた地下牢から、冷たく湿った空気が顔に押し寄せてきたが、そこは音一つ聞こえないほど静かだった。楚凌は眉をかすかに寄せ、青石のレンガで造られた階段を下りていった。数歩も進まないうちに、隅に鎖で繋がれている錦の姿が目に入った。

薄暗い中、錦のいる場所を照らす唯一の黄ばんだ壁灯の光が、そこに吊るされている人物をより一層際立たせていた……

そして楚凌は、灯りを頼りに錦の状態をはっきりと目にした瞬間、その場に凍りついた……

謝家が彼らのような専属の家僕に定めた家法は厳し...