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217話

物事が無意識の本能となった時、以前は嫌っていたことでさえ、徐々に受け入れ、それを体の血肉の一部にし、やがて当たり前のことにしてしまうものだ。

人とはそういう不思議で哀しい生き物なのだ。

だから藍嘯然との電話を切った後、謝雲はまた龍騰飛雪に国際電話をかけ、アフリカの傭兵に関する件を話した。

勢力が錯綜するアフリカで鉱山や石油区画を奪い取ろうとする外部者にとって、現地の勢力以外に最も必要なのは軍隊だ。それは必要不可欠なものだった。軍隊の支援と保護がなければ、政府や他国からの圧力はもちろん、小さな武装集団一つでさえ、よそ者を追い回すには十分だった。

そして政府の正規軍と対抗できる傭兵団は、謝雲という...