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202話

「謝さん——」

「お前たちはもう用はない、休んでおけ」

二人の若い看護師は謝雲を見て口にした挨拶が、彼の不意に冷たい声色に遮られた。二人は謝雲の今の陰鬱な表情をちらりと窺い、さらに彼の後ろに立つ二人の屈強な男を見て、揃って唾を飲み込み、頷いて看護ステーションへと戻っていった。

二人の看護師が去った後、謝雲と楚凌は無言で見つめ合った。無表情な顔からは、今彼らが何を考えているのか誰にも読み取ることはできなかった。

「その車椅子から降りろ。今すぐに」しばらく楚凌を見つめた後、謝雲が突然口を開いた。細く眇めた目から危険な光が漏れ出し、冷たい声音には微かに命令の響きが滲んでいた。

前回あの廃墟から...