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18話

そして素早く手の形を変えて掴む動作に移り、楚凌の手首を掴もうとしたが、その瞬間、楚凌は体を横に傾けて膝を曲げ、躊躇なく谢云の股間に向かって突き上げた!谢云はすかさず楚凌を掴もうとしていた手を下に移動させ、彼の膝を防ぎ、そのまま流れるように楚凌の腹に一撃を食らわせようとした。しかしその時、楚凌は自由になっていたもう片方の腕で谢云の拳を受け止めた……

狭い車内で、それぞれ片腕と両足を自由に動かせる二人の男がこうして攻防を繰り広げていた。どちらも優位に立てず、かといってどちらも不利な状況にも陥らなかった。

あっという間に、限られた車内の空間は二人の争いによって漂う男の気配で満ちていった。谢云と楚...